対象:文字に興味を持っている+a-zまで一通りフォニックス学習を進めたお子さん
こんにちは。英語講師のAKIKOです。今回は、<phonics学習者向け>『Old MacDonald Had a Farm』+α教材を利用して読み書きを始める準備方法をご紹介します! この記事を書いている先生はどんな人? → こちらをご覧ください♪
Old MacDonald Had a Farm
今回は、有名なNursery Rhymesの1つである『Old MacDonald Had a Farm』を歌いながら、
- 英語音のリズムを身につける
- イラスト指さしレースで英単語を覚える
- 音拾いで歌に関連した英単語のスペルを覚える
- 市販のゲームを使って英単語のスペルを覚える
- 英文に触れて成功体験を得る
- 平行学習として、フォニックス(Phonics)学習を継続する
上記の方法で、読み書きを始めるステップに進んでいきたいと思います。
※対象年齢を明記していません。実年齢ではなく、学習到達度の目安として次のお子さんが対象となります。1)phonics学習をAa-Zzまで一通り済ませている。2)アルファベット(大文字・小文字)の形が認識できる。3)発話ができる発達段階。4)文字に興味を持っている。
英語音のリズムを身につける方法
Nursery Rhymesの1曲『Old MacDonald Had a Farm』を歌いながら、楽しく英語のリズムを身に付けていきたいと思います。※Nursery Rhymesとはイギリスの童歌。
Nursery Rhymesの曲は、韻を踏んでいる曲が多く、何度も同じリズムを口ずさめるので、日本語とは異なる英語の音節(母音を含む音の1まとまり)を感覚的に身につけられるので英語学習におすすめです!!
では、はじめましょう。
ELGの動画で練習する
私が以前Native講師と一緒に作成した動画(Youtube無料動画)の1つに『Old MacDonald Had a Farm』の歌い方を収録したものがあります。こちらをご覧いただきお子さんと歌の練習をしてみてくださいね。
1)↓Youtube動画レッスン内【A2】のSong 8:24~10:10 でワンフレーズ毎に練習ができます。
2)↓Youtube動画レッスン内【A4】のSong 4:10~6:13で初めから最後まで1曲全てを歌う練習ができます。
他の動画レッスンもご覧になりたい方はこちらから↓
【準備】Twinkl教材を使用します。
前回の【幼児向け】同様、今回もイギリス発のダウンロード英語教材「Twinkl」を利用して「Old MacDonald Had a Farm」に関連した学習教材を使用したいと思います。※既にお持ちのフォニックス教材がお手元にある方はそちらを代用されてください。
「Twinkl教材って何?手作り教材に興味がある。」という方はこちらをご覧ください。↓
前回使用した、「EYFS Farm-Themed Activity Planning and Continuous Provision Ideas Resource Pack (Ages 2-4)」内の教材も使用します。ダウンロードの仕方は↓を参照ください。「音声をダウンロード」と同様の手順でダウンロードできます。今回はダウンロードサイズが大きいのでPCでのダウンロードをおススメします。※2022年5月にダウンロードした教材です。
イラスト指さしレースで瞬時に英単語を言う
Twinkl教材の準備はできましたでしょうか。前回、【幼児向け】で紹介した、カルタ遊びで英単語に触れあった後は、今回は瞬時に口から英単語が出るようにする遊びに挑戦します。※まだカルタ遊びをしていなくても、今回の英単語をまだ分からないお子さんでも大丈夫!遊び方のヒントも載せています。
用意するもの:
1)ストップウォッチ
2)ダウンロード済みのフォルダー「EYFS Farm-Themed Activity…」内の「Resources」フォルダー内、「Farm Page Borders」フォルダー内、「Blank. pdf」(../Resources/Farm Page Borders/Blank. pdf)を印刷した用紙2枚。
取り組み方は簡単!!
用紙の枠にイラストが並んでいます。このイラストを1つずつ指さしながら英単語名を言うだけ。
はじめは、パパ・ママがお手本を見せます。続いて、
”Are you ready?”(準備はいい?)”Get set, go!!”(よーいドン!!)と言い、ストップウォッチで全てのイラスト名を言い終わるまでの時間を計ります。
hen(メンドリ)・cow(ウシ)・farmer(農場主)・haystack(干し草の山)・pig(ブタ)・sheep(ヒツジ)・dog(イヌ)・tractor(農作業用トラクター)・goose(ガチョウ)・horse(ウマ)・goat(ヤギ)
”It took you 30 seconds. Good job!” (30秒だったよ。よくできたね。)
”Can you do it faster?”(もっと早く言えるかな?)
と、お子さんに言うと、競争心に火がついて何度も挑戦する場面が良く見られます。そして、気が付くと全ての英単語はスラスラ口から出るようになっています。
用紙が縦のバージョンと横のバージョンがあり、イラスト内容は同じなのですが、向きが変わるだけでお子さんは違うゲームをしているかの如く2度楽しんでくれます♪
まだ、11個のイラストの英単語を知らない場合は、下記の方法で進めましょう!!
1)イラストを指さしながら1つずつ対応する英単語をパパ・ママが教えます。
2)用紙のイラストの上の部分にひらがな・カタカナ等のおこさんが既に知っている音声表記方法を用いて英単語の最初の音に対応する1文字をヒントとしてエンピツで書き込みます。
3)ヒントを見ながら「イラスト指さしレース」スタート。※おこさんがヒントを見なくても発話できるようになるまでは、当面ヒント付でレースを行います。
4)ヒントを見なくても言えるようになったイラストに対してはヒントの書き込みを消していきます。最終的に書き込んだヒントは全て消して、「イラスト指さしレース」を続行!!
音拾いで歌に関連した英単語を覚える
次のアクティビティーは「音拾い」。ここで紹介する「音拾い」とは、、、
フォニックス(phonics)学習で1通りAa~Zzまでの音素(識別できる音の単位)を学習したお子さんが、聞こえてくる音声を頼りに、聞こえた音とアルファベットの文字を一致させるアクティビティーです。
例えば、box(箱)の音とスペル(つづり)を学ぶ時。
1)/b/と発音した音を聞き取り「b」の文字を連想する。
2)同様に/ɑ/の音は「o」を、/ks/の音は「x」の文字をそれぞれ連想する。
3)最後にそれぞれの音をくっつけて1息で発声する。同時にスペル(つづり)も覚える。
/b/+/ɑ/+/ks/→/bɑks/→「box」
フォニックスの音学習を確認したい方はこちらから
では、音拾い学習に適したTwinkl教材と市販の教材Phonics Builderを続けて紹介します。
Twinkl教材を使用して「音拾い」学習
まずは、twinkl教材を利用します。Twinklのホームぺージの検索バーに「Interactive PDF: Pet-Themed Phase 2 Say it, Join it, Write it Activity」と入力して該当する教材をダウンロードします。
例えば、ページ上部の猫のイラストを指さして、パパやママが”cat”と言います。続いて、音を1つずつ聞かせます。/k/・/a/・/t/。その後に、Which letter has /k/ sound?(どの文字が/k/の音かな?)とお子さんに聞き、イラストの横の文字から選んで指さしをしてもらいます。その文字が正しければ、That’s right.(そうだね。)と言って、右の空白のボックス内に文字「c」を書き込みます。※お子さんが文字を書ける年齢でしたら、お子さんが書き込みます。まだ難しい場合は、パパ・ママが代わりに書き込みます。そのようにして、1音ずつ「音拾い」をします。そして最後には/c/・/a/・/t/の文字の下を左から右に指で滑らせるようにして、一息で”cat”と発音します。
次に「Farm-Themed Phase 2 Say It, Join It, Write It Activity」も同様にダウンロードし、音拾いの教材として準備します。
こちらの教材も先ほど同様に使用します。ただし、先ほどは/k/の音が”cat”の「c」に対応していたのにも関わらず、”duck”の場合は/k/の音が「ck」に対応しているという違いに気づく練習をこちらのプリントで行います。日本語の50音では、かな1文字は1音で対応していますが、英語では1文字が1音で対応しないケースがあります。例えば、/k/の音に対応するアルファベットの文字は「c」・「k」・「q」の3つで、アルファベットの組み合わせですと「ck」や「ch」があげられます。
また、フォニックスのルールは全ての英単語の読み書きに当てはまるのではなく、全体の英単語の約75%に対応するルールなんです。つまり、残りの約25%の英単語に関しては、例外的なスペルとして、読み方と書き方を覚えていく必要があるんですね。
まずは、1音1文字対応している英単語から「音拾い」で学んでいき、例外も少しずつ一緒に学んでいくと読み書きがスムーズに始められます。
パパ・ママがフォニックスの音を確認したい場合は、こちらで確認いただけます。↓
Phonics Builder教材を利用して「音拾い」学習
アルファベット文字が書かれている3枚のカードをランダムにめくり、組み合わせてできた綴りをフォニックス読みで何度も練習できる「Phonics Builder」の紹介!! 何通りにも組み合わせが可能なので、フォニックスの音練習には最適な教材。私が長年愛用している指導用教材です。
繰り返しの発話練習は最強のトレーニング!! 何度も発話するのでフォニックス学習がどんどん定着するおススメの教材なんです♪※フォニックスの音を確認したい場合はこちらから。
市販のゲームを使って英単語のスペルを覚える
それぞれの絵カードの下には単語のスペルが書かれており、カードをセットするとスペルだけが隠れるようになっています。付属品のアルファベットチップを並べながら正しいスペルを覚えていきます。
※音声はありません。
音声を聞きながら単語のスペルが学べ、名詞、動詞、母音、同義語などの文法概念も同時に学習できる「Playshifu Plugo Stem Pack」5種類のゲームを通して楽しく遊びながらスペルを身につけることができます。パパ・ママが側についていなくても自習で語彙力アップ!!
英文に触れて成功体験を得る!!
さあ、続いて英文の導入です。ここでもtwinkl教材を利用します。Twinklのホームぺージの検索バーに「「On the Farm Simple Sentence Matching Activity」と入力して該当する教材をダウンロードします。ダウンロードしたファイル内の「Picture Cards.pdf」と「Sentence Cards.pdf」を印刷して使います。
1)まずは、パパ・ママが英文とその内容に合ったイラストを横に並べます。そして、はじめはイラストを指さしながら英文を読みます。
2)次に、英文下に指を置き左から右へ指を移動させながら読んでいきます。その際、フォニックス読みでお子さんが読めそうな英単語の前で指の動きを止め、お子さんに読んでもらうように促します。
3)残りのカードも同様に読み聞かせます。
無理やり英文を読ませることはしません!!
英文内で1つでも「英単語を読めた!」という成功体験を与えることにより、お子さん自身に「もっと読めるようになりたい」というモチベーションを持たせることが、読み書きの次のステップへとつながります!!
Phonics学習にも継続して取り組む!
Phonicsとはアルファベットの音とスペル(文字のつづり)の関係性を学ぶ学習方法ですね。
まだ、フォニックスの発音が上手くできなかったり、やり直したいと感じたら、、、
以前教室で利用していたPhonicsレッスン動画をYoutubeで無料公開しています。動画内ではネイティブ講師が実際の発音を教え、私が日本語で発声方法を説明しています。
是非、日々の英語時間に+αとしてPhonics学習も継続して取り入れてみてください♪
詳細はこちらから↓
まとめ
今回は、
- Nursery Rhymesの1曲「Old MacDonald Had a Farm」で英語のリズムに慣れ
- イラスト指さしレースで英単語を覚え
- 音拾いで歌に関連した英単語のスペルを覚え
- 市販のゲームを使って英単語のスペルを覚え
- 英文に触れて成功体験を得て
- 平行学習として、フォニックス(Phonics)学習を継続する
上記の方法を紹介しました。
フォニックス学習を通して、アルファベットの音とスペル(文字のつづり)の関係性を学び、英単語の読み方と書き方を覚え、英文に触れることにより「読み書きを始める準備」ができました。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。
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