使用教材対象者(お子さんの年齢と英語のレベル)
✔年齢:小学生~
✔レベル:初級者~
・うちの子あまり英語に興味がないんだけどちゃんと聞くのかな?
・英語習得に役立つの?
と疑問に思うパパ・ママいませんか?では、実際行った読み聞かせの様子を紹介していきます。
こんにちは。英語講師のAKIKOです。公立小学校で英語絵本の読み聞かせボランティアもしています。今回、私が実際に学校で行った、読み聞かせの様子、子供達の反応をまとめました。記事を書いているこの先生はどんな人? → こちらをご覧ください♪
公立小学校での読み聞かせボランティアとして
昨年度から引き続き、今年度(2022年6月~2023年3月)も、公立小学校での読み聞かせボランティアをしています。11月に第8回目の読み聞かせを行いました。
私は、英語の絵本を毎回読み聞かせています。子供達がどのような反応をするのかワクワクしながら、準備に取り組んでいます。今回は絵本『Wake Up,Hippo!』『Sandwich! Sandwich!』を読み聞かせの絵本に選びました。それではこれから、読み聞かせの様子を紹介しますね。
第8回読み聞かせ
- 対象:小学4年生(約30人のクラス)
- 時間:朝の10分間
- 読み聞かせ方:プロジェクター
- 読み聞かせ方法:英語と日本語
- 英語絵本タイトル:『Wake Up, Hippo!』『Sandwich! Sandwich!』
絵本の紹介
1. 今月は2冊の絵本を選びました。
①『Wake Up, Hippo!』著者:Eriko Kishida イラスト:Chiyoko Nakatani
②『Sandwich! Sandwich!』 著者:Konishi Eiko 英語訳:Robert Campbell
まず1冊目は、『Wake Up, Hippo!』
福音館書店より出版されている『かばくん』の英語版。動物園にいる「かばくん」が描写されたほのぼのとした内容の絵本。日本語版は1966年に出版されており長年愛され続けているロングセラー。パパ・ママ世代も子供の頃に読んだことがある絵本ではないでしょうか。
今回の絵本選びは、図書館で行いました。まず、パッと目についたのが、こちらの絵本。なんといっても、私自身が「なつかしい~」と思い、思わず手に取ってみたくなったんです。
ペラペラとページをめくると、2ページに対して2~3文ほどの簡単な英文が並んでおり、繰り返し同じ英単語や表現方法が出てきます。そして、イラストと一緒に心地よく韻を踏んだ英文を読み進められる内容でした。
「この絵本であれば幼児期に日本語で1度は読んだことがある生徒さんがいるのではないか?」そして、「その英語版を4年生で聞く機会を与えれば、英語への興味関心がそそられる1冊になるのではないか?」と思い選びました。
サイズは、B5サイズよりやや大きめで、縦20 x 横27cmの長方形。ページ数は全28ページです。英語の後に日本語を混ぜながら読み聞かせても約5分で読み終わる長さです。
もう1冊読めそうなので、他にも目を引く絵本を探してみました。
続いて、『Sandwich! Sandwich!』
次に、用意した絵本は『Sandwich! Sandwich!』これは、『サンドイッチ サンドイッチ』の英語版。こちらの絵本は小学校の外国語活動での活用を目的として『英語でたのしむ 福音館の絵本シリーズ』として発売されている絵本です。
こちらの絵本も図書館で見つけたのですが、まずイラストが鮮やかで、タイトルとイラストを見るだけで、「サンドイッチの具材の話かな?」「それともこの具材を使ってサンドイッチを作るのかな?」と想像しやすい絵本だと思い、手に取りました。
内容は、綺麗な食材のイラストと共に簡単な英文が1文載っており、全体を通してサンドウィッチを作る工程が描かれています。全24ページで、サイズは大人の片手を思いっきり広げて乗せられる正方形サイズ(縦22cm×横21cm)です。パラパラとめくりながら読み進めて1~2分で読み終わる長さの絵本!!
さあ、子供達の反応はどうでしょうか?ワクワク!! では、これから紹介していきますね。
聞かせの様子:はじめ
はじめに、「これから英語の絵本を読み聞かせる」ことをクラスの皆に伝えます。いつもその反応を見るのが楽しいのですが、今回の反応は、、、
今回のクラスでは英語絵本の読み聞かせは初めてだったため、「英語で読み聞かせなの?」というような驚いたような反応でした。
そこで、次のように挨拶をはじめました。
「今日は、英語の絵本を持ってきました。英語好きな人?」と聞くと、クラスの3分の1ほどの生徒が手を挙げてくれました。
続いて、
「この絵本を(『Wake Up, Hippo!』かばくんの英語版)小さい頃に読んだことある人いるんじゃないかな?読んだことある人?」と聞くと、なんと0人。←半数は読んだことがあると予想していたので、予想が外れてしまいました。
「そうなんだね。皆、はじめてなのね。では、このタイトルにHippoって書いてあるんだけど、Hippoってなんだか知ってるかな?」と聞くと皆で「カバ!!」と答えてくれました。
「そうだよね。カバのことだね。この絵本はHippoって言葉がたくさん出てくるので、そこは日本語に訳さずにそのままHippoって読んでいくね。そして、分かり辛そうな箇所は英語の後に日本語も混ぜて読んでいくからね。楽しんでくれると嬉しいです。では始めます。」
上記の通り、前置きをおいて、読み聞かせをスタートしました。
今回の読み聞かせは英語が7割・日本語が3割程度で行います。4年生が知っている英単語はあえて日本語に訳さず、イラストを見て内容が想像できそうな箇所は日本語を介せずそのまま読み進めます。
読み聞かせの様子
読み方:2冊ともイラストを指さしながら、そして所々声色を変えながら読みました。
まず1冊目の『Wake Up, Hippo!』を読む際のポイントとしては、ウミガメは tortoise(トォータァス)/tɔ’ːrtəs/であることを説明することです。
絵本の中でウミガメの赤ちゃんが度々登場するのですが、「あれ?カメってturtle(タートゥル)/tə’ːrtl/ じゃなかったっけ?」と感じる生徒さんがいるだろうと見越して、「ウミガメは tortoise(トォータァス)/tɔ’ːrtəs/って言うんだね!」と途中で説明を加えながら読み進めました。
2冊名の絵本『Sandwich! Sandwich!』は基本的にはイラストを指さしながら読み進めます。途中、両手でサンドウィッチを作るジェスチャーも加えながら英語で読み進めると理解しやすいと思います。ところどころ、ここは英語だけの音では理解できないだろうと思う英文だけ、日本語も混ぜてあげると理解力が深まるのではないかと思い、英語に続いて日本語も一緒に読み進めました。
読み聞かせの反応
担任の先生も一緒に読み聞かせを聞いていました。その後。「先生、はじめて英語の読み聞かせを聞いたよ。皆はどう?今日はじめて英語の読み聞かせを聞いた人?」と聞くとクラスの2/3の生徒が手を挙げました。
今回の挙手の数を見て、「英語の絵本を読んで楽しむ」ことを小さい頃から体験している子供達はまだまだ少ないのだと改めて感じました。
そこで、「はじめての英語の読み聞かせだった人が多いみたいだけど、どうだった?英語でも楽しめるんだーって感じた人いる?」と聞くと「うーん、楽しかった」という声が返ってきました。楽しんでもらえたと分かりホットしました。
そして、このクラスには「英語は理解できるのですが、日本語はまだ難しい」という海外から引っ越してきた生徒が1人いました。今回の絵本はこの生徒さんにとっても、英語と日本語両方で楽しめたようで、「Did you understand all of them?(全部分かった?)」と聞くと恥ずかしそうに「うん。」と頷いてくれたのが印象的でした。
他の学年にも以前に読み聞かせをしています。ご興味がある方はこちらから過去の読み聞かせをご覧ください↓
2年生↓
3年生↓
5年生↓
おうちでも英語絵本の読み聞かせ?
さて、今回読み聞かせに使用した絵本はこちらです↓(最寄りの図書館も覗いてみてくださいね)
1)『Wake Up, Hippo!』著者:Eriko Kishida イラスト:Chiyoko Nakatani
2)『Sandwich! Sandwich!』 著者:Konishi Eiko 英語訳:Robert Campbell
英語での読み聞かせは難しそうと感じるパパ・ママにはこちら↓
まとめ
いかがでしたでしょうか。
★英語絵本の読み聞かせって実際どうなの?
→はじめての英語絵本を読み聞かせられても、「英語で読む+イラストの指さし+ジェスチャー+理解が難しそうな英文は日本語も加えて読む」という読み方で内容の理解ができるという姿が見られました。
★うちの子あまり英語に興味がないんだけどちゃんと聞くのかな?
→挿絵を見ただけで内容が想像できる英語絵本を利用したら、クラス皆が集中して見てくれました。
★英語習得に役立つの?
→「英語の絵本が理解できた」という経験をすることにより、英語学習へ興味を持つきっかけになったのではないでしょうか。更に今回は、外国からのクラスメイトとコミュニケーションをとりやすくするために、日本語でゆっくり話しかけてあげるという普段のコミュニケーションに加えて、「自分達も英単語を覚えて話しかけてあげたい」という言語習得の相乗効果が生まれれば良いと感じました。
是非、ご家庭でも英語絵本に触れる時間を作っていただき、英語を楽しみながら身につけてもらえれば嬉しいです♪
最後まで、お読みいただきありがとうございました。
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