記事対象年齢:公立小学校に通う小学生
J-SHINEオンライン研修会(第3回)の参加報告と指導用テキスト等の紹介
こんにちは。英語講師のAKIKOです。今回、英語講師としてのスキル・知識のアップデートの為に、J-SHINE専務理事 藤田保先生によるオンライン研修会 第3回テーマ:『英語力向上』(J-SHINE®資格者対象)に参加しました。研修会の感想と指導用テキスト等の紹介もしますね♪記事を書いているこの先生はどんな人? → こちらをご覧ください♪
第3回テーマ『英語力向上』は、どんな研修会だったの?
J-SHINE主催で行われた、J-SHINE®資格者のスキルや知識をアップデートする目的で開催された任意参加のオンライン研修会です。※J-SHINEって何?セミナー第1回内の「J-SHINEって?」の説明をご参照ください。
こちらのオンライン研修会は、2021年9月~12月までの間に、それぞれ異なるテーマで、全5回のオンライン研修会開催予定です。今回は第3回目です。
※第1回のオンライン研修会は、2021年9月2日(木)に既に、終了しています。上記から又はこちらからどのような研修会かご確認いただけます。
※第2回のオンライン研修会も、2021年9月27日(月)に既に、終了しています。前回の研修会様子はこちらから、第2回目「学校文化・教員免許」
さて、今回、第3回目「英語力向上」は下記の通り行われました。
- 日付:2021年10月22日(金)
- 時間:午前10:30~午前11:30
- 場所:オンライン
- 定員:150名
- テーマ:第3回「英語力向上」
- 講師:J-SHINE専務理事 藤田保 先生
講師はどのような方だったの?
J-SHINE専務理事 藤田保 先生(上智大学教授)
今回の研修では、ご自身の経歴はお話されなかったので(あえて提示しないところが、かっこいいです)、研修終了後にどんな経歴の先生であるか調べてみました。
上智大学言語教育研究センターの教授であり、専門は応用言語学(バイリンガリズム)と外国語教育とのことです。J-SHINE専務理事の他にも、公益財団法人日本英語検定協会の理事でいらっしゃるようです。
先生の著書には、
『英語教師のためのワークブック(アルク出版)』
『先生のための英語練習ブック(アルク出版)』
『小学校英語 教科化への対応と実践プラン』
『よくわかる 小学校・中学校 新学習指導要領全文と要点解説(共著・教育開発研究所)』などがあるそうです。
こちらの指導用教本は記事の最後の方でご紹介しますね。
なぜ研修会に参加したの?
小学生に指導をする機会が多い私。今回の「英語力向上」の研修会とは、具体的に誰の英語力向上についてお話いただけるのかとても興味があり申し込みをさせていただきました。
2.講師の英語力も向上させる必要があるのでその対策を教えていただくのか?
3.講師・生徒双方の英語運用能力を向上させる秘策があるのか?
加えて、私が英語習得におけるキーポイントだと考えている3つのポイント(詳しくは第1回研修会の記事「小学校英語の今」でご確認いただけます。)に関する解決の糸口も聞けるに違いない、と思ってワクワクしながら研修参加を希望しました。
以下3つのキーポイントに対する藤田先生の見解は?
②「英語と日本語の文の構造(文法)が異なる」
③「英語と日本語の音とリズムが違う」
研修スタート
今回の「英語力向上」の研修会とは、具体的に「講師の英語力向上」についてのお話でした。
加えて、私が英語習得におけるキーポイントだと考えている3つのポイント(詳しくは第1回研修会の記事「小学校英語の今」でご確認いただけます。)の内の1つ:①「日本人は英語を日常的に使用しなくても困らない環境」の下で暮らしている、に関係したお話でもありました。
では、いざスタート。
研修会スタート
参加者の皆さんは、J-SHIN資格者です。※J-SHINEって何?セミナー第1回内の「J-SHINEって?」の説明をご参照ください。
研修会内容
以下の内容でオンライン研修会は行われ、現状を学びました。
(1)English in the Worldとは?
(2)English for Teachersとは?
(3)CFERとは?
(4)質疑応答
※セミナー著作権が関係してきますので、セミナー内容を詳細に記載することはできません。ですので、セミナーを受けて私が感じた事を、自分の経験に上乗せして書き留めたものになります。又、既に一般公表されている内容に関しては簡易化してご紹介したいと思います。尚、藤田先生よりご教授いただいた内容は以下” ”で書かせていただきます。
English in the Worldとは?
「English」が世界の共通語として使われていますが、「Englishの標準語(Standard English)とは「いったい、アメリカ英語?イギリス英語?」のように議論される事ってありますよね。一説では、イギリスではBBC English(公的な場面や放送に使われる言葉)、アメリカではCNNで話されることが多い『アメリカ西部から中央部(カリフォルニア州~ワシントン州)の英語』(CNNキャスターの出身地がアメリカ西部から中央部が多いためとされる)が標準英語だと考えることもあるそうです。
が、、、
ニュースだけを聞いていれば同じような発音を聞くことになると思いますが、日常生活においては、例えばアメリカの場合は多人種・多文化が入り混じっていますので、英語発音のバリエーションがたくさんあります。イギリスにおいても同様、社会階級によっても話し言葉が違うようですし、地域によっても方言が存在します。英語を第一言語としている他の国においても、その土地固有のアクセントがあります。
藤田先生が、Amy Walker 21 Accents という動画を紹介してくださいました。「英語って、こんなにも違うアクセントで話されているんだなー。」と実感できると思いますので、ここでも紹介させてもらいますね。
要するに、
そして、加えて藤田先生が、お話してくださったのは、
英語を使っているのは、ネイティブスピーカーだけでは無い。むしろ、世界中の英語話者の6割は外国語として英語を学んで使っている。
参考:(McArther 1996 文部科学省2006の資料より)
という事実から
私達が現実的な世の中で誰と英語を使うかというと、ネイティブスピーカーだけでなく、6割の比重を占める外国語として英語を学んでいる人達である。その相手に自分の言いたい事を英語で伝えてやりとりが出来るような、『使える英語』を身に着ける必要がある。
という事が大事であるというお話をお聞きしました。
要するに、
ですが、
カタカナ英語は通じない事がありますので要注意!!
こちらは、また後ほど『質疑応答』の項目で説明します。
English for Teachersとは?
小学校の英語講師として必要なことは、
KISS( Keep It Simple and Short ) 難しいことばを使わずに、やさしいことばで表現する
ということだとお聞きしました。
そのためには、
✔ 普段から分かりやすく言い換える練習をしたり
✔ 子供達の身の回りにある物を全て英語で言えるようにする努力をしたり
✔ 生徒達からどんな質問を受けるかイメージトレーニンングしたり
することも必要となります。
次に重要な事は、講師の教室内での役割!!
先生が1人でベラベラと話す時代は終わりました。
生徒が主体になるように、講師は…
✔ 質問を投げかけたり
✔ 褒めたり
✔ 授業が円滑に進む用に促したり
まさに、講師は主役の生徒達の黒子となり、いかに生徒に英語を聞かせ発話を促すかということに尽力する必要があるんですね。
そして、生徒の自尊心を傷つけないような、いや、むしろ自尊心を高めてあげるような声掛けや関わり方が講師には求められているのだと思います。
でも、やはり、、、
パパ・ママと一緒にお家で英語時間を作ってもらわないと、英語に触れる時間が少なすぎますね。今回は、『カタカナ語と英語の発音やアクセントの違いを口ずさんで覚えてしまう』CD付き発音練習本を後ほど紹介しますね。是非、お子さんと英語時間作ってください♪
CFERとは?
英語の検定試験には様々な種類があります。お子さんの英語検定で馴染み深いものは、英検Jr.(英検ジュニア)や英検(実用英語技能検定)ではないでしょうか?パパ・ママは会社などでも推奨されるTOEIC(国際コミュニケーション英語能力テスト)検定が馴染み深いでしょうか?
では、CFER(セファール:ヨーロッパ言語共通参照枠)とは何でしょうか?
CFERとはCommon European Framework of Reference for Languagesの略称で、外国語(ターゲット言語)の運用能力を測る世界共通のガイドラインです。言語全般(英語だけでは無い)の習得状況を把握する為に、can-do descriptorを用いて「ターゲット言語を使い具体的に何が出来るか?」を6段階の等級に分けて、その習熟度を測ります。日本における英語習熟度に関しては、文部科学省が、「様々な英語資格検定試験で得た点数がCEFRではどのくらいなのか?」という下記のような対照表を公開しています。
小学校英語講師も、児童のお手本として、より高い英語運用能力を身につける必要がありますね。私自身も、指導者として生徒の英語力を促進させる為に尽力すると共に、自身の英語力はC2を目指して今後も日々精進していこうと思いました。
質疑応答とCD付き発音練習本の紹介
たくさんの質問がありましたが、私がカタカナ英語について藤田先生にご意見をお聞きしたので、そちらについて紹介させていただきます。
Q)カタカナを間違えて英語として使う生徒に対して、自尊心を失わせずに、正しい発音を指導する良い方法は何かありますか?
自分の言った言葉を人前で訂正されるのはとても恥ずかしいですよね。ですが、カタカナは通じないことが多いので、生徒が使った場合はその間違いに気づかせ、訂正する必要があります。でも、どうやって、生徒の間違いを直してあげれば良いのでしょうか?
例えば、こんな事がおこります。
日常なにげなく使っているカタカナは英語ではなかったり、又、アクセントをどこに置くかによって理解してもらえない英語になってしまう事がよくあります。私も、海外留学中に、「マーガリン」が欲しい時に通じなかったことがありました(笑)
レストランで:Could I have some マーガリン?→ ✖ 通じない
なぜ?
マーガリンは margarine という綴りで、
/mɑ́rdʒərən/と発音するんです。「マーガリン」という音ではないですね。声:音読さん
また、マクドナルド(McDonald’s)の発音もアクセントの位置を間違えると通じません。
私達の知っている「マクドナルド」の発音とは異なりますね。「メクドーナーズ」に近い音でアクセントも「ド」に置いていますね。声:音読さん
他には、英語だと思い込んでいるカタカナが実は英語ではない、なんていうものもありますよね。例えば、「ホッチキス」
どうでしょうか?そうですよね。「ホッチキス」ではなくてstapler /stéiplər/ ですよね。
このようなカタカナには要注意!!
生徒が通じないカタカナを授業中に使った時は、その間違いを指摘して直すのではなく、ゲーム感覚で本来の英単語を導入して、生徒自身に音の違いに気づかせてあげるとよい。
と藤田先生から教えていただきました。
そうですよね。楽しく直す。それが一番良い学習法!!
お家でも、楽しくカタカナ英語に気づいて直す事ができます。
家族でドライブをする時にも楽しく聞けるCD付き発音練習本『バナナ じゃなくて banana チャンツ』と『バナナ じゃなくて banana チャンツ2』出版社(mpi松香フォニックス)を使えば、全て解決!! カタカナ語と英語の発音やアクセントの違いをCDに合わせて口ずさみながら、楽しく覚えちゃいましょう。
英語講師向け 指導用教本のご紹介
次に、藤田先生の著書又は共著による、生徒にどのように教えたらよいのかが分かる指導用教本はこちら↓
まとめ
研修会では、今回紹介させていただいた事に加えて、他にも沢山の内容をご教授いただきました。今後も、指導者としてのスキルや知識をアップデートしていきたいと思います。
第3回テーマ『英語力向上』では、英語講師が「小学校の現場で求められる英語力は何か?」と「教室での役割は何か?」をしっかりと把握し、適切な英語環境を作り上げることが大事だと学びました。また、講師自身の英語力のスキルアップを継続し、英語運用能力を日々高めていく必要性も学びました。でも、英語運用力はすぐには身につきません。パパ・ママのご協力が、子供のこれからの英語力に大きく影響を与えると思います。ご家庭でお子さんと英語遊びをする等、是非、皆で一緒に英語教育を盛り上げましょう!!
最後までお読みいただきありがとうございます。
最後に、パパ・ママのブレイクタイム
パパ向けに楽しめそうな情報載せておきますね。
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